社員より時給が高くなるアルバイト

私は大学を22歳で卒業しましたが、16歳の頃から通っているキックボクシングでプロを目指すため、就職はせずにアルバイトで生活費を稼ぎながらプロを目指すという生活にしました。条件としては3つ掲げてアルバイトか派遣で探すことにしました。

まずは、うまくバイトとトレーニングを調整できるようにシフトが自由であることです。もう一つは、キックボクシングは目立ってなんぼの世界なので、金髪や色黒にする必要があったため、服装自由であること。そして最後の3つめは、やはり社会人であることは間違いないので、しっかり高収入で稼げるということでした。そんな就職活動にも時間がかかり3ヵ月ごに決まったのがアウトバンドのコールセンターでした。

業務内容としては、個人宅や法人に向けて、自社サービスをアプローチして取次を行う通信回線の販売事業でした。自分の理想通り、シフトも自由で服装の規定もなく働きやすく、時給も他より高い1400円ということでかなり満足していました。実際に出勤できる日数が多かったので、派遣雇用を進められましたが、試合前だけ1週間休んだりすることも考えられたりしたので、アルバイトとして働きました。特別、派遣とアルバイトに違いもなかったという部分もあります。

そんな中、私が働きだしたのと同じく、新卒研修を終えた同じ年の社員と仲良くなりました。働き始めた時期が一緒ということと、同じ年齢ということもあり、その人とはその後プライベートも仲良くなるほど相性が合いました。仕事もライバルとして、どちらのほうが多く販売できるかと、上からもかなり期待されていました。絶対に負けたくないと思い気合が入ったので、同期ができて本当に良かったと思います。

実際に負けず嫌いな私は人一倍頑張って、一つ一つのコールに集中し、多くの契約を重ねました。アルバイトではもちろんトップクラスでしたが、どうしても同期の人には勝てませんでした。というのも稼働時間数に大きな違いがあったからです。同期の人に関しては社員なので、一日8時間はもちろん残業代も込みで1日12時間は会社に拘束されていました。それに対して私は、フルタイムではあるものの、同期の人ほどではないので、大きな出勤時間の差が生まれていて、成績にも大きく影響していました。なので、普通の給料だけ見ればバイトの私のほうが高級なのですが、働いて契約を取る分インセンティブやボーナスがあるので、時給単価も同期の人のが高かったのです。ただ、同じ社員でもその人のように多くの契約をとれないと、基本給のみで、残業分を含めれば、アルバイトの私のほうが高給なのです。ただ、社員さんは安定もあるし、アルバイトは好きに休みを取れるしというなんとも言えない良さと悪さがあり、これがアルバイトと社員の雇用形態の違いかと、しみじみと自分の肌で感じていました。 たまたまある日、同期の人と飲みに行った時にもその話で持ち切りでした。同じ年齢で同じように社会に出てもこんなに差がでるのだという、正に社会の壁にブチ当たったわけです。同期の人から見れば、好きな時に休みがとれて、一日のスケジュールもしっかり自分の時間を管理できるアルバイトの私が羨ましいと言っていました。アルバイトでも社会保険などは全く同じシステムですし、その会社は福利厚生も同じようにアルバイトも使わせてくれたので、ほとんど大差がないのです。逆に私からしたら、同じように働いてもっと稼げる社員がうらやましいと感じていました。

こうした経験もあり、雇用形態はアルバイトや派遣や社員など色々ありますが、自分の生き方にあった働き方が一番なんだろうなと感じました。世間一般では社員でないとダメという世論が多いですが、やりたいことや自分の時間を削ってまで働く必要があるのか、給料を高くもらいたいのか、本当に人それぞれです。この体験をもとに皆さまの参考になれば幸いです。