デスクワークから接客業へ

専門学校卒業後、Web関連のデスクワーク中心の仕事に就職しました。一日中座っている事が多く、簡単なホームページの更新や雑誌の整理、会見のテープ起こしなどが主な仕事だったため、あまり大変な事はありませんでした。

大変だった事はとにかく一日中椅子に座っていなければならないという事でした。仕事が空いてしまう、何も無い時間も何かしら仕事をしているフリをしなくてはならず、その時間も賃金は発生しているのではたから見ると贅沢な話でしたが、空虚な時間を仕事をしているふうにパソコンとにらめっこするというのはなかなかの苦痛が伴いました。

退職しその後、出産を経て家から近い子供写真スタジオに勤務したのですが、今まで経験したことの無い本格的な接客業で、商品案内から、衣装などのコーディネート、カメラマンと全てを経験させていただきました。賃金は前職のWebの会社の方が圧倒的に高いです。スタジオ勤務では自分が担当したお客様の対応を自分で全てこなさなければならず、クレームになってしまった場合もご自宅まで頭を下げにいったりと体力的にも心理的にも負担が大きいものでしたが、学ぶ事はあきらかに接客業を通しての仕事の方が多かったです。

がらっと違う職種に挑戦してみようと思った動機は、やはり接客を通して自分を成長させたいと思った事がきっかけです。沢山のお客様と深く接する事で、どんな写真を求めているのか、どんな購入の仕方をしたいのか、また、理不尽な要求をされても、いかに怒りの琴線にふれずかわすかという人間関係の勉強を沢山学ぶ事が出来ました。デスクワークでは、技術的な事を学ぶ時間もありましたが、対人ではなく自分自身との対話が多くなりますので、働いていた人達は自分本位というか、あまり他人には関わらない事が多かったと思います。そのため会社の待遇は求められる事は少なく、与えられた仕事をたんたんとこなせば、何かを言われる事はまずありませんでした。残業をした日も、夕食をデリバリーしてくれたり環境的には恵まれていたのだと思います。

一方接客では、賃金は最低ラインなのに覚える事は非常に多く、何個もの案件を同時にこなし、9時間休憩もトイレも無しという状態でしたが、お客様に感謝の言葉をかけられた時にはとても満たされた気持ちになりました。

デスクワークから全く違う職種の接客業を選んだ訳ですが、予想と違った事は、接客業はアルバイトであっても任される負担、責任がとても大きいという事でした。お客様から見ると社員もアルバイトも同じなので、全く同じものを要求されます。それに答える為に、たくさんの知識と経験と接客スキルが必要になり、出勤のたびに覚えなければなりませんでした。聞かれて答えられないと気まずくなり困るのは自分でした。

デスクワークでは技術を磨くのは自分次第、マイペースに淡々と作業を進める事が出来るという点と、賃金は接客業より高い場合が多いのがメリットだと思います。デメリットは対パソコンの作業が時間の大多数を占めるため、社会的コミュニケーションのスキルを磨くには自分から話しかけたりその場面に身を投じなければならない所だと思います。接客業のメリットは社会的コミュニケーションを自然に学んで行く事が出来るという点が一番だと思います。

これからの時代、大切になってくるスルースキルを自然に身につけていけるでしょう。デメリットは、大体の接客業が賃金が最低ラインだという所です。求められるものは多いのですが、覚えても当たり前の事だし、新しい項目が増えるとお客様に即座に答えるために勉強しつづけなければなりません。でも私は、忙しい職場の方が得たものはとても大きかったのでこちらの方が良く、全く違う仕事を選んで本当に良かったと感じています。